現代は「ストレス社会」と呼ばれていて、仕事や人間関係のストレスで体調を崩す人が後を絶ちません。現在の日本は能力・効率を極限まで追求する社会構造になっています。
不景気の影響もあって、以前と比べて経済・人々に余裕がありません。
現代人は常に競争とストレスを強いられているため、体を壊したり精神疾患になることが増えているのです。
一口に「精神疾患」と言っても様々な種類があります。
うつ病や躁うつ病などの病は脳のトラブルが原因なので、投薬治療で症状が改善する場合がほとんどです。
反対に、神経症や恐怖症などの精神疾患は、ストレスや思考の偏りが原因で起こる病なので、投薬で改善しないことが多いです。
薬での改善が難しい症状は、カウンセリングを用いて少しずつ治していくことになります。
投薬での治療が難しい心のトラブルを解決するのが心理カウンセラーの仕事です。
心理カウンセラーは複雑な心の病を扱う職業ですが、薬を扱わない仕事なので、医師の資格は必要はありません。
しかし、医師免許の代わりに心理カウンセラーの資格を取得することがほぼ必須条件となっています。
心理カウンセラーの多くは「臨床心理士」の資格取得しています。臨床心理士の資格を取得するには、大学の心理学部に入学し、卒業後に大学院に進学して試験を受けます。
臨床心理士の資格は取得までに時間がかかるので、学生のうちに取得しておくことが望ましいですが、多くの大学・大学院では社会人の入学者も募集しているので、社会人でも受験・取得が可能です。
入学する大学は、心理学部が設立されている場所なら基本的にどこでもいいですが、大学院は協会が指定しているところに入学しなければなりません。
指定された大学院の課程を修了していることが受験条件だからです。
臨床心理士の資格取得は絶対条件ではありません。
人脈・ノウハウがあればフリーカウンセラーとしてすぐに開業することができますが、病院や行政機関、学校で働く場合は臨床心理士であることの証明が必ず必要になります。